2019.08.26
一通のメール
最近、古い友人から以下のようなメールをいただきました。
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本日は別件、について教えて頂きたく、メール致しました。 「サーバーレス」や「クラウドクラウド・ネイティブ」環境下における運用管理ツールについてです。 以下、やや長文ですm(__)m 最近、下記の書籍を読みました。 ■IT負債 基幹系システム「2025年の崖」を飛び越えろ。 https://www.nikkeibp.co.jp/atclpubmkt/book/19/274350/ この本では、技術的負債を解決する方法として、「マイクロサービス」による基幹系システムの再構築!の必要性を訴えています。 この数年、AWSに始まるシステム技術の革新は凄まじく、私たち世代の理解がとても及ばない世界になって来ている感じが致します。 最近の日本国内のシステム動向として、「2025年の崖」が騒がれ、その解決策として「マイクロサービス」の活用機運が高まっています。実際、金融機関においても勘定系システムの「マイクロサービス化」、「クラウド・ネイティブ化」の取組が粛々と進められているようです。 そう言った中にあって、運用管理の世界は一歩取り残されている印象を受けています。 丁度、2000年頃のオープン系システム台頭の時代の時のような感じです。 あの当時は、ITILや統合監視の考え方の下に、資産管理や運用管理を整備・構築し統合監視ツール導入、運用サイドからの非機能要件の明確化・提示、運用引き受け可否判断等プロセスを整備・推進し、システムに係る業務運営全体の成熟度向上を実現していきました。そして、今、当時と同じような状態になって来ているのではと思う次第です。 開発サイドは、いろいろ試行しながら半端ないスピードで開発を進めて行っています。 一方、運用サイドでは、「マイクロサービス」、「クラウド・ネイティブ」環境においては、サーバー監視的考え方は無く、また、TRXもどこでどうやって起きるか分からず、何をどう監視・管理していけばいいのか、なかなか見当をつけることが出来ない感じになって来ています。 幸いにして、このような点に課題認識を有し、種々のツールを開発提供しているベンダーも出て来ているようですが、ほとんどが米国発のベンチャーで、日本の運用サイドメンバーがその情報を入手・確認・評価することは極めて難しい状況にあります。 そこで!です。 運用系に強く、かつ、何と言っても米国事情・英語に堪能なBROAD社に、お聞きしたいのが、「サーバーレス」や「クラウドクラウド・ネイティブ」環境下における運用管理動向、特に米国における状況、米国ベンチャーの提供するツール関連の情報です。 ここいらの情報について、お聞かせ頂きたく、よろしくお願い致しますm(__)m
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早速「IT負債」の本を買って読みました。
確かに2025年にはSAPのリリース切れの問題もあり、これからの情報システム部門、特に運用部隊は激変することになりそうです。
至近な例ですが、最近あの有名なCA社が買収され、世界的に社員がレイオフされ、ユーザに3~6倍の保守料値上げを要求しているという驚く話もあります。
情報システム部門としての継続性はもとより、コスト・リスク管理、新技術への対応等益々世界的なレベルでの意思決定を要求され続けることになりそうです。
ブロードがお手伝いして30年以上過ぎた「東京コンピュータ運用を考える会」や25年目に入った「大阪コンピュータ運用を考える会」のテーマに当分事欠かないと気持ちを新たに古く素晴らしい友人への回答を少しずつしたいと考えています。